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路上で学ぶ

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青空教室(Open sky school)

名前の通り、青空の下で野外で授業を行う。
バングラデシュ、ダッカ市内にも39箇所で様々なNGOが運営を行っている。

私がインターンしているNGOも活動がスタートしてから、一番初めから大事にしている活動。
路上で住む子ども達が、学校にいけないスラムに住んでいる子ども達が続々とやってくる。

彼ら、彼女らは子ども
まだまだ何も知らない子ども
まして家庭環境にも恵まれていない子ども達にとって、この教室が学びのスタートである

24時間、なにひとつ縛られない生活を行っている彼らに
何かを伝えようとするのには、相当の忍耐と体力と技術をようする

集中力散漫、ケンカ勃発、継続的な出席の難しさ、年齢の幅の広さ
面白くないと逃亡するし、自分が一番じゃないとすねる
だいたいひとつのクラスで2時間行うが、ひどい時は用意してたクラスをこなすどころか
注意してたり、彼らのやりたいように流されて、わちゃわちゃして終わるときも多々。

彼らをハンドルするために大事になってくること
体力、クラスの空気感、顔つきのふるまい、怒るときの強弱、テンションの維持、一気に惹きつけるユーモア
頭の切り替え、考えて考えるよりも最終的には、経験なんだろうとつくづく思う、パターンを自分にしみこませる。

あとは、ハンドルできるだけの、語学!!!


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青空教室に関りはじめて思ったこと


青空教室って一種の"家庭"の役割を担っているのかも、そういうコミュニティーなんだと思う。
あいさつの大事さ、人の話を聞く態度・聞く力、相手を傷つけたらごめんって言える素直さ
相手を思いやる心、我慢する大変さ、欲望を抑える力、健康という状態の認識
手を洗う意味、歯を磨く大切さ、そんな当たり前を教えている。それと、識字教育。ABC…
あとは、遊んだり、歌ったり、絵を描いたり、つまり情操教育のみ。
当たり前が、当たり前になるように育む場。

そういった子供の家庭が機能していない所以に


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彼らって本当に真っ直ぐ、いつだって真っ直ぐにぶつかってくる
"絵、上手に描けたね!"と褒めるだけで、あの溢れだす笑顔ってなんなんやろう
きっと、普段なかなか褒められないんだろう。褒められるって分かってるから集まってくるんだろう

嬉しい、楽しい、辛い、悲しい、イライラしてる、嫉妬してる、抱きしめて、また来てね
いつだって本当に真っ直ぐ伝えてくる、人間らしいく、輝く目の正体ってきっとこういうことなんやって思う。


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教育って他分野に広がるし、どことでも内在している、今向き合ってるのって教科書にものっていない
要は、人としてのモラルにふれてるんだろう

少なくとも私が最初に学んだ場所は、家庭だった
そのまま義務教育へと強制転送だった

こっちでは、そのモラルと識字教育をおさえれば、子供だって仕事ができる
実際、たくさんの子供が仕事をしている。いわゆる、児童労働だ。
確かにリスクが高い仕事、子供が関わっちゃいけない仕事に就労してる子もいる
児童労働ってきくと何か響きがわるいな、そんなイメージだった

けど、よーく考えてほしい。彼らは少なくとも家族を支えてる、国家の経済を支えてる、そんな立派な存在
言いたいことは、そんな子供を目の前にして
これ以上働くな、教育を受けたほうがいい、未来の投資だと言えるかってことです

僕は言えないです、言える勇気がありません


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ここで見えてきたこと、私達(NGO)が与えられることって選択肢だということ
押しつけるのではない、俺たちの価値観なんて通用しないし、何も正解じゃない
選択肢を、道標を提示すること、誘いこまなくていい、その子自身の人生、その子に選択してもらう

そのために"対話"が生きてくる


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きっと、机上では学べてたんだけど、さすがにここまではこっちにこなけりゃ分からなかった
体感で肌で温もりで感じるって、映像より活字より静止画よりも、何倍も何十倍もリアルだから
その分、心にぽっかり穴があいたり、逆にボッと心に火がつく瞬間もおおい

あと半年、泥にまみれて、埃にまみれて
ギョロギョロした目つきで、私の前に現れる逞しい彼らに何が必要なのか
思考錯誤していきたい

by laughmonkey | 2013-03-06 05:38  

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